第6回 プレミアム四合瓶を楽しむ会
2024年11月30日開催
今期の新商品、「鳳凰美田 Blue Phoenix 純米大吟醸 生原酒」 や「十四代 龍泉 隼 雫取り斗瓶囲い純米大吟醸 おり酒」、そして赤武の最高峰「赤武 海龍神水 純米大吟醸」、創業300周年を記念した「浦霞 生もと純米大吟醸 300周年記念酒」、今回のみのリリースとなる輸出向けの「信州亀齢 純米大吟醸 プレミアムゴールド」など豪華ラインナップでお楽しみいただきました。
2024年11月30日開催
今期の新商品、「鳳凰美田 Blue Phoenix 純米大吟醸 生原酒」 や「十四代 龍泉 隼 雫取り斗瓶囲い純米大吟醸 おり酒」、そして赤武の最高峰「赤武 海龍神水 純米大吟醸」、創業300周年を記念した「浦霞 生もと純米大吟醸 300周年記念酒」、今回のみのリリースとなる輸出向けの「信州亀齢 純米大吟醸 プレミアムゴールド」など豪華ラインナップでお楽しみいただきました。
2024年6月22日開催
2021年12月3日開催
昨日、「陸奥八仙を楽しむ会」を開催致しました。
ご参加頂きましたお客様、誠にありがとうございました。
「陸奥八仙」を醸しているのは、1775年創業となる青森県八戸市に蔵を構える「八戸酒造」さんです。
もともとは近江商人で、滋賀県の琵琶湖の湖西、すなわち、今でいうところの高島市安曇川町北船木出身で、麹屋として創業し、その後、造り酒屋となりました。
創業時の銘柄は「陸奥男山」で、酒蔵が港町にあったことから、地元の漁師が好む辛口酒を造っていました。
昭和になり「企業統制令」が発令され、八戸市とその周辺にあった16の酒蔵が結合して、組合のような形で、共同組織として酒造りを行うことになりました。
その後、普通酒ではなく、品質にこだわった酒造りを目指すため、共同組織からの独立を考えますが、法的にも困難な道のりだったようです。
1998年、近所の酒蔵が休業することになり、八代目がその蔵の設備を借りる形で何とか酒造りを始めることができ、それと同時に「陸奥八仙」が誕生しました。
2002年には長男の秀介(ひでゆき)さんが蔵に戻り、弟の伸介(のぶゆき)さんも酒造りに携わるようになった2009年頃、ようやく判決が下り、組合で使用していた自社蔵が八戸酒造に引き渡されることになりました。
「陸奥八仙」の酒造りは、ここからが本格的なスタートとなりました。
2013年には、伸介さんが杜氏となり、現在、兄弟二人が中心となって、「陸奥八仙」を飲んで日本酒が好きになったと言ってもらえるようなお酒を目標に、酒造りを行っています。
それでは今回の出品酒ですが、乾杯酒を含めまして合計8銘柄です。
この中で乾杯酒にさせて頂いたのは…
一番右端にあります「陸奥八仙 純米大吟醸 吟烏帽子40」です。
青森県には、「華吹雪」や「華想い」といった酒米がありますが、これらは津軽地方に向く品種で、冷たい風が吹くヤマセの影響で、県南地方では栽培が難しく、県南地域の酒造会社にとっては、その地で栽培された酒米で酒造りをすることが長年の願いでした。
そこで開発されたのが「吟烏帽子」です。
「吟烏帽子」は、寒さや病気にも強く、心白も適度な大きさであることから、純米酒から純米大吟醸クラスまで、幅広く使用できる酒米です。
八戸酒造さんでは、試験醸造の段階からこの酒米を使用しており、こちらのお酒は40%まで磨いた純米大吟醸となっています。
その他右から順番に…
①陸奥八仙 純米大吟醸 レイメイ40
②陸奥八仙 レイメイ99
③陸奥八仙 ヌーヴォー 特別純米 生原酒 おりがらみ
④陸奥八仙 赤ラベル 特別純米 直汲み 生原酒
⑤陸奥八仙 緑ラベル 特別純米 火入れ
⑥陸奥八仙 ピンクラベル 吟醸 生
⑦陸奥八仙 ISARIBI 特別純米 生原酒
①②は「レイメイ」で醸した精米歩合の異なる2種飲み比べです。
「レイメイ」は生産量も減少し、幻になりつつある酒米で、「華吹雪」の父系、母系に、この酒米が存在しています。
おそらく「レイメイ」で醸されている銘柄は「陸奥八仙」のみだと思われます。
特に②は、究極に磨かないお酒として、鑑評会出品酒よりも手間暇のかかった、いわば挑戦酒です。
40%まで磨いたものと僅か1%しか磨いていない99%精米のお酒では、色合いから味わいまで全く異なるものでした。
①が今回の出品酒では一番人気だったと思われます。
②は酸味が特徴で、ワインのような日本酒でした。
お燗でも楽しみましたが、面白い味わいでした。
③は今回の出品酒では唯一となる「おりがらみ」です。
「おりがらみ」ということもあり、米の旨味がダイレクトに感じられるお酒です。
新酒第1弾として発売されているものです。
④は文字が赤いので「赤ラベル」と呼ばれているものです。
この「赤ラベル」は微炭酸のある限定直汲みバージョンです。
華やかな香りと「陸奥八仙」らしい旨味のあるお酒です。
⑤は見た通りのピンクラベルです。
メロンやバナナを感じさせるような香りと芳醇な旨みのあるお酒です。
⑦は「青ラベル」ではなく、「ISARIBI」です。
漁師の食中酒というイメージでスッキリとした後味が特徴です。
「陸奥八仙」の中では辛口に近いお酒になると思います。
まだまだ出品したかったものがたくさんありましたが、人数の関係で8種類となってしまいました。
ただし、気に入ったお酒は、取り寄せました陸奥八仙の仕込み水とともに、じっくりとお楽しみ頂けたのではないかと思います。
それからお料理ですが…
先 付 苺の白和え
前 菜 蛸の唐揚げ 海老の手まり寿司 ホタルイカの酢味噌掛け 帆立のソテー
お造り スルメイカ ヒラマサ
焼き物 鰻肝焼き
煮 物 女将特製 卯の花
揚げ物 白魚と空豆のかき揚げ
食 事 うな丼 出し汁 薬味
香の物 胡瓜 大根 蕪 人参 守口漬
先付は、旬の苺を使った白和えです。
ご退職やご卒業といった様々なお祝い事も自粛されている昨今、少しでも可愛らしく、少しだけおめでたい気持ちになれるように、ケーキのような盛り付けにさせて頂きました。
前菜は、魚介が豊富な港町ですので、魚介4種盛りにしました。
お造りは、2点盛りです。
八戸沖合はスルメイカの好漁場で、イカの水揚げ量も日本一です。
甘みあるスルメイカは「陸奥八仙」とも相性抜群です。
煮物には、この時期定番となっている女将特製の「卯の花」です。
8種類の具材を使用していますので、栄養も満点です。
「鶏肉」
「桜えび」
「木くらげ」
「干し椎茸」
「葱」
「人参」
「蓮根」
「牛蒡」
常連のお客様から、いつもご好評を頂いている一品です。
揚げ物には、春の訪れを告げる「白魚」と「空豆」を使ったかき揚げです。
お料理はいかがでしたでしょうか?
味覚の「春」を感じていただけたでしょうか?
最後にじゃんけん大会を行いました。
勝利した4名の方には…
大人気銘柄「十四代」の非常に珍しい300mlの小瓶と、「紀土」と「十九」の「酒粕」をプレゼントさせて頂きました。
おめでとうございます!
コロナウイルス感染拡大に伴う様々な自粛要請が発動されるなか、今回の日本酒会は「開催か?」「中止か?」非常に悩みました。
途中、遠慮なく欠席してくださいと、お知らせもさせて頂きました。
にもかかわらず、参加を希望してくださるお客様が多数いらっしゃいましたので、迷いながらも開催いたしましたが、皆様には、ご心配やご迷惑をお掛けしてしまい、本当に申し訳なく思っております。
したがって、来月の日本酒会は、残念ながら、いったん未定とさせて頂きます。
開催できる状況になりましたら、またこちらからご連絡させて頂きます。
ご参加くださいました皆様、本当にありがとうございました。m(._.)m
3月開催日本酒会の詳細が決まりましたので、ご案内させて頂きます。
3月は「陸奥八仙を楽しむ会」となります。
「陸奥八仙」を醸しているのは、1775年創業となる青森県八戸市に蔵を構える八戸酒造さんです。
長い間、共同組織として酒造りを行ってきましたが、1998年共同組合を独立し、「陸奥八仙」が誕生しました。
青森県の地酒として県産米と酵母にこだわり、現在は9代目にあたる長男の秀介氏と伸介氏の二人が中心となって酒造りをされています。
昨年2019年には、世界酒蔵ランキングで第3位に選ばれるなど、国内外を問わず、人気を博しています。
日時:令和2年3月27日(金) 18時30分~
場所:うなぎ久保田 2階お座敷にて
会費:お一人様 10,000円
よろしくお願い致します。
先週の金曜日、「第3回 愛山を楽しむ会」を開催致しました。
ご参加頂きましたお客様、誠にありがとうございました。
酒造好適米「愛山」につきましては、「第62回 うなぎ久保田日本酒会」の「第2回 愛山を楽しむ会」のブログにて、詳細を記載しておりますので、割愛させて頂きます。
よろしければ、そちらをご参照ください。
それでは今回の出品酒ですが、乾杯酒を含めまして合計14銘柄です。
この中で乾杯酒にさせて頂いたのは…
一番右端にあります「鳳凰美田 White Phoenix 純米大吟醸原酒 無濾過本生」です。
イタリア産モンテロッサ社製のマグナムボトルに瓶詰めされた、年末限定の「鳳凰美田」のフラッグシップといえる日本酒です。
「鳳凰美田」の高級酒にふさわしい、ゴージャスなお酒で、皆さん、大絶賛でした!
その他右から順番に…
①鳳凰美田 荒押合併 純米大吟醸 無濾過かすみ本生
②十四代 中取り純米吟醸 播州愛山
③栄光冨士 LAEP YEAR 2020 純米大吟醸 無濾過生詰原酒
④飛露喜 純米吟醸 愛山 生
⑤大盃 純米 愛山80 Macho
⑥江戸開城 純米吟醸原酒 愛山
⑦総乃寒菊 純米大吟醸 愛山50 無濾過生原酒
⑧而今 純米吟醸 愛山
⑨作 雅乃智 純米吟醸 愛山
⑩純青 生もと純米吟醸 愛山 無濾過生
⑪賀茂金秀 純米吟醸 愛山
⑫東鶴 結晴 純米大吟醸
⑬光栄菊 Hello! KOUEIGIKU 無濾過生原酒
①は乾杯酒との飲み比べで出品させて頂きました。
「荒押合併」すなわち、醪を搾る際、始めに出てくる「荒走り」の部分と、最後に出てくる「押切り(責め)」の部分をブレンドしたお酒になります。
「愛山」を45%まで磨いていますので、おそらく乾杯酒の「荒押合併」と思われます。
乾杯酒とは味わいが異なりますが、こちらも好評でした。
②は言わずと知れた「十四代」です。
数年前までは兵庫県特A地区産の「愛山」を100%使用していましたが、いつしか使用割合が80%となっていました。
理由は分かりませんが、現時点で高木酒造さんが思う最善の割合なのかも知れません。
さすが「十四代」!!
断トツの人気で、あっという間に空瓶になっていました。
③はまさに「超限定酒」といえるお酒です。
「LEAP YEAR」とは閏年のことで、4年に1度だけ発売される超限定酒になっています。
毎年発売されるピンクラベルの愛山酒とは別タンク仕込みです。
前回発売された「LEAP YEAR 2016」は2016年2月29日上槽かつ「生原酒」でしたが、今回のものは1月上槽かつ「生詰原酒」になっています。
これも理由は分かりませんが、もしかすると今月2月29日にもう一度上槽されるのかも知れません(裏ラベルには「其乃壱」とあります)。
だとすると、これも楽しみです。
今度は「生原酒」になるのでしょうか。
④は「飛露喜」の中でも生産量の少ないお酒です。
こちらもかつては「愛山」を100%使用していましたが、いつしか使用割合が84%となっています。
これも高木さんと同じ考えからでしょうか。
美味しければ全く問題はありませんが。
⑤はラベルがひと際目を引くお酒です。
群馬県最古の酒蔵である牧野酒造さんが醸すMachoシリーズです。
低精白なのでお米にたんぱく質がたくさん残っているという意味でMacho(マッチョ)と名付けたそうです。
⑥は東京23区で唯一となる酒蔵が醸すお酒です。
今期初めて「愛山」で醸したもので、ラベルカラーも一新しました。
もう少し、お値段が安くなるといいのですが…。
⑦は前回も出品しましたが、千葉県を代表するお酒と言えるでしょう。
「愛山」で醸すのは今期で2年目になると思います。
M310の華やかな酵母で醸しています。
⑧は人気の「而今」です。
通常は冷酒で飲まれると思いますが、お燗でも楽しまれていました。
それができるのが、この日本酒会の醍醐味の一つかも知れません。
しかし、やってみるものです。
お燗にしてもバランスが崩れることなく、美味しく頂くことができました。
⑨は「而今」と並び、三重を代表する「作」です。
今回は「而今」以上に人気が高かったようです。
世界酒蔵ランキングで第1位となったのも頷けます。
ちなみに来月は世界酒蔵ランキングで第3位となった「陸奥八仙」の日本酒会となります。
⑩はこだわりのブランド「純青」です。
全量純米、地元米、すべて生もと仕込み(富久錦流)、無濾過で上澄み取りが基本かつ常にチャレンジするお酒、それが「純青」です。
⑪は「雄町」で有名な賀茂金秀です。
29BYから「愛山」のお酒も醸されるようになりましたので、今回のお酒で3造目になると思います。
春から冷蔵庫で熟成させて初冬に出荷されたものになります。
⑫はチャレンジシリーズで醸したお酒です。
「愛山」で醸すのは初めてではないでしょうか。
このお酒が縁となり、素敵な出会いが生まれてほしいという願いが込められていますので、日本酒会にもぴったりなネーミングだと思います。
⑬は話題沸騰?のお酒です。
「第85回 うなぎ久保田日本酒会」のテーマとなった「菊鷹」を醸していた杜氏の山本克明氏が光栄菊酒造さんに移籍し、初めて醸した愛山酒です。
今回のものは12月に発売されたうすにごりバージョンです。
多少好みは分かれたようですが、今後も楽しみにお酒です。
それからお料理ですが…
先 付 分葱とイカとうるいのぬた和え
前 菜 鯛の蕗味噌焼き 明太子入り玉子焼き ウニの煮凝り クリームチーズの粕漬け
お造り 寒ビラメ ヒラマサ
焼き物 鰻肝焼き
煮 物 女将特製 三元豚の角煮 煮卵
揚げ物 里芋のコロッケ
食 事 うな丼 出し汁 薬味
香の物 胡瓜 大根 蕪 人参 守口漬
先付は、これから旬となる分葱やうるいを使ったぬた和えです。
お店でも人気がある「ぬた」を使った一品です。
前菜は、彩をさわやかにお作りしてみました。
お造りは、冬に肉厚で美味しい寒ビラメとブリの御三家の一つで高級魚のヒラマサです。
煮物は、女将の一品としまして、ブランド豚の三元豚を使った角煮とその煮汁をたっぷりと吸った煮卵です。
お箸でほぐれる柔らかい角煮です。
酒の肴として、ややさっぱりした味付けにしました。
揚げ物は、里芋に挽肉を加えたコクのある一品にしてみました。
今回の会には、初参加の方が多数いらっしゃいました。
とにかく「愛山」で醸したお酒が大好きという「愛山」ファンの方も来てくださいました。
ぽっちゃりとした旨味のある「愛山」人気が窺えます。
また開催したいと思っております。
よろしくお願い致します。
次回の日本酒会は、3月27日(金)を予定しております。
鰻は免疫力アップの食べ物です。
コロナに負けずに頑張ります。
皆様のご参加をお待ちしております。
2月開催日本酒会の詳細が決まりましたので、ご案内させて頂きます。
2月は「第3回 愛山を楽しむ会」となります。
酒造好適米「愛山」オンリーの日本酒会は、2017年6月に開催以来ととなりますので、約2年半年振りの開催となります。
「十四代」や「而今」といった人気銘柄の他にも、日本酒会初出品となる銘柄もございますので、「愛山」好きな方はもちろん、様々な日本酒を飲んでみたい方にも是非ご参加頂きたいと思います。
日時:令和2年2月21日(金) 18時30分~
場所:うなぎ久保田 2階お座敷にて
会費:お一人様 11,000円
よろしくお願い致します。
先週の金曜日、「第3回 美酒を楽しむ会」を開催致しました。
ご参加頂きましたお客様、誠にありがとうございました。
令和2年初めての日本酒会は、弊社日本酒会でも大人気の銘柄や初出品となる銘柄も加えて、お楽しみ頂きました。
それでは今回の出品酒ですが、乾杯酒を含めまして合計17銘柄です。
この中で乾杯酒にさせて頂いたのは、一番右端にあります「AKABU 純米大吟醸 極上ノ斬 山田錦 生」です。
杜氏の古舘龍之介氏が一度だけ「山田錦」で醸してみたいとの思いで実現した限定酒です。
来季以降は造る予定がないということですので、市場に無くなり次第、もう飲むことはできないかも知れません。
「山田錦」を35%まで磨き、マイナス1度の氷温にて搾った、まさに極上の逸品です。
味わいももちろん極上でした!
その他右から順番に…
①田酒 純米大吟醸 百四拾 生
②十四代 超特撰 純米大吟醸
③勝山 純米吟醸 献 生
④寫楽 純米吟醸 おりがらみ
⑤會津宮泉 純米 にごり 生
⑥三春五万石 芳醇 純米吟醸原酒
⑦鳳凰美田 赤判 純米大吟醸 無濾過生
⑧渡舟 テロワール 太田ノ谷 2018
⑨寒菊 電照菊 純米大吟醸 無濾過生原酒
⑩松美酉 純米吟醸 生
⑪菱湖 純米吟醸 無濾過生
⑫菊姫 山廃純米 呑切原酒
⑬裏神蔵 七曜 純米大吟醸 無濾過生原酒 責め
⑭龍神丸 大吟醸 生原酒
⑮而今 大吟醸
⑯La+YACHIYO ROOM 純米吟醸 生
①は青森県内の限定酒です。
「百四拾」とは、青森県の酒造好適米「華想い」の別名です。
「火入れ」は、都内でも販売されていますが、「生」は青森県内限定発売となっています。
都内ではややレア度は高いかも知れません。
②は言わずと知れた「十四代」の高級酒です。
兵庫県特A地区産の山田錦を35%まで磨いた、「十四代」の中でも最高ランクの一つです。
乾杯酒と同じ山田錦を使用し、同じく35%まで精米してあります。
③は数々の受賞歴を誇る銘酒で、季節限定の生酒です。
世界最多出品酒数を誇る世界一美味しい市販日本酒を決める品評会「SAKE COMPETITION 」では、2015年、2016年の2年連続で、純米吟醸部門で第1位となりました。
また翌年の2017年は第2位、2018年にはフランスで開催されている日本酒の品評会「Kura Master」で最高位のプラチナ賞、そして2019年にはロンドンで開催されているIWC「SAKE部門」で最高賞となるチャンピオン・サケに選ばれています。
日本だけでなく、世界の人々も魅了しているこちらの日本酒ですが、出品酒は火入れとなっています。
今回は、あえて季節限定の生酒バージョンでお楽しみ頂きました。
④⑤は宮泉銘醸さんが醸す、限定のにごり酒(うすにごり)です。
④は毎年人気の「うすにごり」ですが、それと飲み比べて頂けるように、會津宮泉の「にごり酒」を出品致しました。
「にごり酒」とありますが、「にごり」の程度はほとんど「うすにごり」です。
これまで福島県内限定だった會津宮泉の「にごり酒」もいよいよ都内でも販売されることとなりました。
それだけ人気があるということでしょうか。
會津宮泉の方が、ガス感があり、より爽やかな味わいでしたが、どちらも大人気でした。
⑥は「三春駒」という銘柄で、地元で愛されている佐藤酒造さんが醸す新銘柄です。
都内ではまだあまり見かけないかもしれません。
もともとグループ会社の食品営業にいた斎藤哲平氏が、製造部からの誘いを受け見習いを経て、2016年10月から杜氏となり、新たに立ち上げたブランドになります。
斎藤氏が杜氏になってから、全国新酒鑑評会で毎年金賞を受賞しています。
酒造好適米「五百万石」を使用していますので、そこから「五万石」という銘柄名になったように思われますが、佐藤酒造さんのある三春町は、かつて三春藩が五万石の石高を有していたこからこのよう銘柄名にしたそうです。
⑦はこちらも人気の栃木県の銘酒「鳳凰美田」です。
兵庫県西脇市産山田錦を40%まで磨いた、ラベル通りの「赤判」の生酒です。
⑧は30BYからの新商品です。
日本酒でもテロワールという言葉が使われるようになってきましたが、「土地」を意味するフランス語terreから派生した言葉です。
もともとワイン、コーヒー、茶などの品種における、生育地の地理、地勢、気候による特徴を指すフランス語です。
すなわち、作物の生育環境とでもいうことができますので、この日本酒は「太田ノ谷」という土地特有の生育環境で育った酒米で醸された日本酒ということになると思います。
「太田ノ谷」は、収穫の秋に空気の寒暖層が逆転し、田んぼ全体が温暖な空気に包まれます。
すると、稲がゆっくり結実して、特有の柔らかい最高品質の米(短稈渡船)ができるそうです。
「太田ノ谷」の風土が育んだ価値をあえてスペックを語らずに伝えたい、お客様ご自身の感覚で味わっていただきたいとの思いで、精米歩合や特定名称酒は記載されていません。
⑨は人気上昇中の「寒菊」です。
長年杜氏を務めていた高橋正芳(ただよし)氏が引退することとなり、急遽、当時まだ20代だった柳下裕亮(やぎしたゆうすけ)氏が杜氏となって醸した日本酒です。
柳下さんは、もともと航空整備士という異色の経歴の方ですが、以前から酒造りを希望していたそうで、その願いが叶ったという夢のような話ですが、最初の4年間はみっちりと高橋氏から学んだそうです。
こちらの日本酒は秋の限定酒で華やかな酵母のM310を使用しています。
仕込水はミネラルの多い硬水を使用していますので、味のある日本酒ができるようです。
⑩は神奈川県の中沢酒造さんが醸す日本酒です。
昔からの槽搾りで、全量手造りにこだわった日本酒です。
もともとこのような漢字ラベルでしたが、漢字が難しいということで、「松美酉」は「松みどり」となっているラベルが近年は増えています。
⑪は「峰乃白梅」で有名な峰乃白梅酒造さんが醸す新銘柄です。
新潟県では2番目に古い酒蔵で、「越の三梅」(越後三梅)と言われる新潟の三大銘酒(越乃寒梅、雪中梅、峰乃白梅)の一つを醸している酒蔵です。
宮泉銘醸さんの杜氏だった井島健司氏が移籍し、29BY(試験醸造)から立ち上げたブランドになります。
銘柄名は酒蔵のある新潟県の西蒲区生まれの「幕末の三筆」の一人、「巻 菱湖」氏からいただいたそうです。
新潟と言えば「淡麗辛口」というイメージが強いですが、近年はそれとはまったく異なる新しい日本酒が誕生しています。
その一つがこちらです。
まだ種類が少ないですが、今後とても楽しみな美酒です。
⑫は熟成酒の銘酒「菊姫」です。
毎年7月に発売されるこちらの日本酒は、酒造期に火入れした貯蔵タンクの中から原酒を取り出し、熟成がうまく進んでいることを確かめる「呑み切り」という作業を経て、特によかったものが「呑切原酒」として出荷されています。
アルコール度数は19度ありますので、熟成酒させて楽しめる日本酒でもあります。
⑬は京都「神蔵」の裏バージョンです。
京都洛中では最古(1727年創業)となる酒蔵「松井酒造」さんが醸す限定酒です。
「七曜」とは一週間毎日という意味で、飲食店限定酒となっています。
京都府内で約95%消費されていますので、都内ではあまり見かけることのない銘柄です。
今回ご用意したこちらの日本酒は、裏バージョンとなっていて、上槽の際に、最後に圧力をかけて搾る「責め」と言われる部分を瓶詰めした超限定酒となっています。
「神蔵」らしく、「責め」の部分でも、雑味のない綺麗な日本酒です。
⑭は女性杜氏が醸す幻の酒とも言われる日本酒です。
2004年に誕生したこちらの日本酒は、8代目となる高垣純一氏が立ち上げた銘柄ですが、2005年に「もやしもん」の著者である石川雅之氏が、作中で「ほぼ本来の日本酒の味」と記したことから有名になったものの、生産量が少なく、「幻の酒」と言われるようになりました。
しかし、2010年、高垣純一氏が急逝。
奥様の高垣任世(ひでよ)氏が4年の歳月を経て、復活させました。
⑮は大人気の「而今」です。
今回の出品酒では、素晴らしい日本酒が多く、「而今」でさえ影が薄くなってしまうほどでした。
ただし、空瓶になるのは、やはり「十四代」と並んで、最も早かったようです。
⑯は山口県の八千代酒造さんが醸す新銘柄です。
5代目となる蒲久美子氏が、同じ山口県の澄川酒造場さんの施設を一部借りて醸したものです。
30BYからとなりますので、こちらの日本酒が2年目となります(31BY)。
「ROOM」が初めて醸す商品ですが、今後は別の名前の商品を醸すことも考えているそうです。
楽しみですね。
今回は、「十四代」や「而今」といった大人気銘柄に引けを取らないものもあり、今後ますます新しい日本酒ブランドの登場が楽しみになってきました。
日本酒造りに携わっている方々には是非とも引き続き頑張って頂きたいと思います。
それからお料理ですが…
先 付 白子ポン酢
前 菜 牡蠣のしぐれ煮 鶏肉の照焼き 菜の花のお浸し
焼き物 鰻肝焼き
煮 物 女将特製 揚巻湯葉の含め煮
焼き物 関西風白焼
煮 物 大根のそぼろ味噌あん
食 事 うな丼 出し汁 薬味
香の物 胡瓜 大根 蕪 人参 守口漬
先付は、旬の鱈の白子を使って白子ポン酢です。
クリーミーな白子とポン酢との相性は抜群です。
前菜は、こちらも旬のものを取りた三点盛りです。
菜の花は炒った卵黄を裏漉しし、春に咲くヤマブキの黄色い花に見立てた一品です。
焼き物は、「鰻の肝焼き」と「関西風白焼」をご用意しました。
「関西風白焼」は、通常ですと「塩と山葵」で召し上がって頂いておりますが、今回は「山椒味噌」でお召し上がり頂きました。
煮物は、女将の一品としまして、揚巻湯葉をやや薄味に仕上げた含め煮です。
煮物はもう一品、旬の大根を使って、そぼろ味噌あんにしてみました。
お料理はいかがでしたでしょうか?
今回は45名のお客様にご参加頂きましたが、お席が窮屈になってしまい、誠に申し訳ございませんでした。
今年も、毎回、皆様にご満足頂けるような日本酒会を開催したいと思いますので、ご指導ご鞭撻の程、何卒よろしくお願い申し上げます。
1月開催日本酒会の詳細が決まりましたので、ご案内させて頂きます。
1月は「第3回 美酒を楽しむ会」となります。
昨年同様、豪華なラインナップをご用意させて頂きますが、昨年とはすべて異なる日本酒を予定しております。
新年にふさわしい干支ラベルのものや日本酒会初出品となる銘柄、そして弊社日本酒会でも大人気の「十四代」や「而今」なども出品予定となっております。
日時:令和2年1月31日(金) 18時30分~
場所:うなぎ久保田 2階お座敷にて
会費:お一人様 12,000円
よろしくお願い致します。
先週の金曜日、「第3回 プレミアム四合瓶を楽しむ会」を開催致しました。
ご参加頂きましたお客様、誠にありがとうございました。
2019年最後となる日本酒会は、昨年同様、豪華なラインナップをご用意させて頂きました。
それでは今回の出品酒ですが、乾杯酒を含めまして合計18銘柄です。
この中で乾杯酒にさせて頂いたのは、一番右端にあります「而今 純米大吟醸 特上雄町」です。
史上初となる特上の雄町で醸した「而今」最高峰となるお酒です。
「雄町」は100年以上も前に発見され、栽培が続けられている酒米で、唯一混血のないお米です。
品種改良が行われていない古代品種のため、栽培が非常に難しく、穂が長く全体に登熟しないため、昭和26年に農産物検査法が出来て以来、「雄町」の特上は世に出ることはありませんでした。
農家の方々にとっては、特上の「雄町」を出すことが悲願だったわけです。
そして、平成30年秋、農家さんの努力が実り、わずか28俵だけ特上の等級がつきました。
その割合は、平成30年産の雄町米の中で、わずか0.1%、特等でも2.7%という数値からもその栽培の難しさが分かります。
木屋正酒造さんでは、特上雄町米28表をすべてもらい受け、精米歩合40%まで磨いて醸したお酒がこちらになります。
まさに乾杯酒としてふさわしいお酒で、皆さん、大絶賛でした!!
今度はいつ飲めるのでしょうか…。
その他右から順番に…
①磯自慢 中取り 純米大吟醸35 Adagio 2018
②磯自慢 中取り 純米大吟醸35 2018
③楯野川 純米大吟醸 七星旗 2016Vintage
④くどき上手Jr. 純米大吟醸 愛山33
⑤勝山 純米大吟醸 伝
⑥不動 純米大吟醸 山田錦33%磨き 創業330年記念酒
⑦〆張鶴 純米大吟醸 白ラベル
⑧梵 日本の翼 純米大吟醸
⑨常きげん KISS of FIRE 純米大吟醸
⑩Ohmine SAKE STORM COWBOY JUNMAI DAIGINJO
⑪東一 純米大吟醸 雫搾り斗瓶貯蔵 選抜酒 22BY
⑫東一 純米大吟醸 雫搾り斗瓶貯蔵 選抜酒 23BY
⑬新政 異端教祖株式会社 2017
⑭新政 亜麻猫オーク2016 蔵内熟成別誂
⑮新政 No.6 B-type 2019特別頒布会
⑯新政 No.6 G-type 2019特別頒布会
①②は「磯自慢」年末限定の最高峰となるお酒です。
②は2008年に開催されました洞爺湖サミットの夕食会で、乾杯酒に選ばれたお酒として有名です。
人と自然が織り成す日本酒は、毎年微妙なバランスの違いが生じます。
そこで、一年一年のビンテージの個性を年号に表したいと考え、その年の年号がラベルに記載されています。
当然、商品価格も変わってきますし、「磯自慢 中取り純米大吟醸35」に相応しくない日本酒が出来た場合にには商品化されないという、こだわりの日本酒です。
一方、①は、ステンレス製の槽で自然圧のまま搾り、垂れてくるお酒を常に利き酒しながら、この上ない中垂れのみ別囲いし、瓶詰め、瓶火入れした後、特殊なアダージョ専用冷蔵貯蔵庫の中で長い眠りにつき、目覚めたお酒がAdagio(アダージョ)として商品化されたものです。
この2つは非常に貴重な飲み比べとなりました。
③は山形県産出羽燦々を7%まで磨いたVintageバージョンです。
通常の「七星旗」とは酵母が異なり、こちらは7号酵母が主体となっています。
熟成させることを目的に造られましたが、いよいよ満を持して蔵出しされたものです。
こちらもご好評でした。
④はくどき上手Jr.の「愛山」酒で、今年の新商品です。
乾杯酒の「而今」は「特上」の「雄町」を使用していますが、このお酒は「特上」の「愛山」を使用しています。
くどき上手史上初の特上愛山米になると思います。
「雄町」と比べると、「愛山」の特上比率は8.3%とかなり高い割合になってはいますが、もともと高価な「愛山」米ですので、それ相当な高額米になるのではないでしょうか。
⑤は宮城県で現存する唯一の伊達家御用蔵が醸すお酒です。
こちらのお酒は、フランス人によるフランスの日本酒品評会KURA MASTER2019で、最高賞となるプレジデント賞を受賞したお酒です。
また、同じ日に授賞式が行われたイギリスでのIWCでも最高賞を受賞しましたので、英仏で最高賞をダブル受賞した史上初のお酒となりました。
ローストビーフにもよく合う、食中酒としても素晴らしいお酒でした。
⑥は990本限定で発売されたものです。
「不動」を醸す鍋店さんは、1689年創業となりますので、今年で創業330周年となります。
その記念酒として企画・製造されたもので、兵庫県特A地区の山田錦を33%まで磨いて造られています。
⑦は「〆張鶴」では珍しい純米大吟醸酒です。
弊社でも「純」で有名な純米吟醸酒を取り扱っていますが、純米規格となるお酒はあまり造られていません。
しかも、純米大吟醸となると、過去に2度しか造られていないんです。
宮尾酒造さんは新潟県村上市に蔵を構えていますが、皇后陛下雅子様のゆかりの地であることから、雅子様御成婚の時、そして愛子様ご誕生の時に、お祝いとして造られました。
そして、今回、雅子様が皇后陛下になられること、また、宮尾酒造さんが創業200年という節目の年であるということを祝して、発売されることとなりました。
次回はいつ発売されるのか分かりませんので、大変貴重なお酒でした。
⑧は国賓をもてなす祝賀パーティーなどで採用されることの多い「梵」のお酒です。
こちらのお酒は、精米歩合20%の純米大吟醸と精米歩合35%の純米大吟醸をブレンドし、0度以下で約2年間熟成させたお酒です。
2007年から政府専用機の機内酒として採用されています。
⑨は酒造りの神様とも称される農口尚彦氏が、かつて杜氏として腕を振るっていた鹿野酒造さんが醸しているお酒です。
約3年間熟成させた長期熟成酒です。
2005年ルイ・ヴィトン日本法人のニューイヤーパーティーで、日本酒として初めて乾杯酒として採用されました。
また、2012年、2013年にはストックホルムで開かれたノーベル賞受賞ナイトキャップパーティでも2年連続で使用されています。
⑩は大嶺酒造さんが新たに立ち上げたブランドです。
グラミー賞を7回受賞したミュージシャンでもあり、世界的音楽プロデューサーでもある「ファレル ウィリアムス氏」と大嶺酒造さんと親交のあった、ストリートの先駆者であり、A BATHING APEの創業者である「NIGO氏」が約2年の歳月をかけて完成させたブランドです。
38%精米の純米大吟醸酒の中取りだけを瓶詰めしたものになります。
海外の方からも非常に人気があるそうです。
⑪⑫は五町田酒造さんが誇る選抜酒です。
現在、松本酒造さんで製造部門の特別顧問になっている勝木慶一郎氏が、まだ五町田酒造さんで酒造りをされていた時の長期熟成酒です。
斗瓶貯蔵したものの中から、特に出来の良いものが選抜酒として選ばれたものになります。
お燗でもお楽しみ頂きましたが、さすがは「東一」というバランスの良いお酒でした。
⑬⑭は白麹を使って醸したお酒です。
「亜麻猫」は「白麹」に加えて、「黄麹」をブレンドする設計となっていますが、「黄麹」を混ぜてしまうと「白麹」ならではの特徴である、爽やかな酸味やアミノ酸が少ないことによる、くっきりとした輪郭がぼやけてしまうということで、「黄麹」を極力使わない製法を追い求め、試行錯誤を続けてきたそうです。
そして、原料米をよく削ることで溶解性を高め、もろみ期間を長期化するなどで、地道に溶解性を上げていくしかないという結論に達しました。
そこで、比較的溶けやすいとされる、秋田県の高級酒米「美郷錦」を使い、精米歩合を40%に設定し、造り上げたのが「新政 異端教祖株式会社 2017」です。
ヴィンテージとしても楽しめるお酒だそうですが、いい意味で、まさに「異端」なお酒でした。
⑮⑯は2019年度の特別頒布会のものです。
No.6シリーズですので、どちらも生酒です。
⑮のB-type(Bodaimoto-type)は「菩提もと仕込み」のB、⑯のG-type(Genroku-type)は「元禄仕込み」のGを意味しています。
⑮は初めての「菩提もと」での生酒になるようです。
「風の森」の日本酒会でもお話ししましたが、室町時代に菩提山正暦寺で創醸された技法です。
一方、⑯は大変少ない仕込水で発酵を行わせるという1600年代の古文書に記された製法です。
濃醇甘口になりますので、まだ砂糖のなかった時代には「甘露」ともいうべき貴重な飲み物だったことが伺えます。
甘口好きなお客様に特にご好評頂いたようです。
これらの出品酒とは他に、弊社冷蔵庫で氷温貯蔵していた「久保田 紅寿 22BY」を特別に出品させて頂きました。(写真はすっかり撮り忘れてしまいました…)
さすがに老香があるのではと思われましたが、まったくそんなことはありませんでした。
これにはお客様もびっくりされていました。
それからお料理ですが…
先 付 蕪の柚子甘酢漬け
前 菜 ローストビーフ むかご 春菊の白和え
焼き物 鰻肝焼き
蒸し物 女将特製 白子の茶碗蒸し 黄ニラ餡掛け
焼き物 関西風白焼
煮 物 女将特製 東京軍鶏団子のスープ煮
食 事 うな丼 出し汁 薬味
香の物 胡瓜 大根 蕪 人参 守口漬
先付は、この時期最も甘く美味しい季節ですので、蕪を使った甘酢漬けにしてみました。
前菜には、クリスマスも近いということもあり、若女将の兄特製となるローストビーフ、そして旬のむかごと春菊をそれぞれ使った3品をご用意させて頂きました。
焼き物は、日本酒とも相性の良い肝焼きと関西風白焼です。
蒸し物には、毎回ご好評を頂いている白子と黄ニラを使った茶わん蒸しです。
煮物は、東京軍鶏で作った鶏団子と鶏がらからじっくり出汁をとったスープです。
今年も、女将がとりわけします「お鍋」でご用意したかったのですが、この日は大きな宴会がいくつも入ってしまい、、女将大忙しの為、残念ながら椀物でご提供させて頂きました。
おかげさまで、お料理、お酒どちらもご好評を頂けたようです。
ありがとうございます。
年末最後の日本酒会まで、多くのお客様にご出席頂き、大変感謝しております。
来年も1月から日本酒会を開催する予定です。
引き続き、変わらぬご愛顧の程、何卒よろしくお願い申し上げます。
12月開催日本酒会の詳細が決まりましたので、ご案内させて頂きます。
12月は「第3回 プレミアム四合瓶を楽しむ会」となります。
本年度最後となる日本酒会は、プレミアムな日本酒をご用意しての忘年会企画です。
出品酒は各蔵の蔵人が全身全霊をかけて醸した日本酒ばかりです。
日本酒の最高峰をご堪能頂ければと思います。
今回は乾杯酒として、日本酒史上でも初めてとなる、特上の雄町で醸した「而今 純米大吟醸 特上雄町」を予定しております。
その他、「磯自慢 中取り純米大吟醸35 アダージョ」や「新政 異端教祖株式会社」なども出品予定となっております。
日時:令和元年12月6日(金) 18時30分~
場所:うなぎ久保田 2階お座敷にて
会費:お一人様 20,000円
よろしくお願い致します。
先週の金曜日、「菊鷹を楽しむ会」を開催致しました。
ご参加頂きましたお客様、誠にありがとうございました。
「菊鷹」を醸しているのは、1872年(明治5年)創業となる愛知県稲沢市に蔵を構える藤市酒造さんです。
藤市酒造さんでは、日本酒の他、焼酎、みりん、ポートワインといったものも造っていますが、「菊鷹」銘柄については、長きに渡り、廃番状態になっていました。
山廃仕込みの日本酒を醸していたことから、山廃造りの経験のある杜氏を募集したところ、2012年から南部杜氏の山本克明さんが入社することとなりました。
そして、専務の加藤豪さんと二人三脚で、24BYから復活させたのが「菊鷹」です。
山本さんは、大阪府の河内長野市にあります「天野酒」という銘柄を醸していた西條合資会社さんで、「頭」という「杜氏」の次のポジションとなる立場で酒造りをされていました。
通称「山本スペシャル」という、濾過をせず、火入れもしない、いわば‶すっぴん“の酒(無濾過生酒)が、これまで日本酒に馴染みのなかった方までをその虜にし、多くのファンを獲得していました。
西條合資会社さんを退社後は、杜氏の資格を得るため、南部杜氏組合にて南部杜氏の資格を得て、藤市酒造さんに入社することとなったわけです。
杜氏としての酒造りは初めてでしたが、杜氏1年目から、造る日本酒が次々に完売し「最高」といっていいほどの素晴らしいスタートを切ることが出来ました。
藤市酒造さんでも順調にファンを獲得していた山本さんでしたが、30BYを最後に、佐賀県の光栄菊酒造さんへ移籍することとなりました。
ということで、今回ご用意した30BYの「菊鷹」が山本さんが醸した最後のお酒となりました。
山本さんには、光栄菊酒造さんでも「菊鷹」ブランドにも負けない素晴らしい日本酒を醸されることを心より期待しております。
それでは今回の出品酒ですが、乾杯酒を含めまして、合計16銘柄です。
この中で乾杯酒にさせて頂いたのは…
一番右端にあります「十四代 七垂二十貫 純米大吟醸 30BY」です。
愛山?(以前は「愛山」表示がされていた記憶がありますが、現在は表記が国産米となっていますので、「愛山?」といたしました)を35%まで磨いた「十四代」の最高峰の1つです。
江戸時代に使用されていた尺貫法で、1貫が3.75kgですので、20貫となると75kgということになります。
すわなち、僅かにしぼれた雫酒を意味する「七垂」を商品名にしていることからも、その貴重さがうかがえます。
やや冷えた状態で飲むこの乾杯酒はやはり最高でした!!
その他右から順番に…
①菊鷹 雄飛 純米吟醸 無濾過生 30BY
②菊鷹 雲外蒼天 山廃純米吟醸 無濾過生 仕込8号 30BY
③菊鷹 雲外蒼天 山廃純米吟醸 無濾過生 仕込9号 30BY
④菊鷹 雌伏 山廃純米 無濾過生 30BY
⑤菊鷹 雌伏 山廃純米 無濾過生 +10 30BY
⑥菊鷹 Hummingbird 純米 無濾過生 30BY
⑦菊鷹 菊一文字 純米 無濾過生 30BY
⑧菊鷹 比翼 山廃本醸造 無濾過生 30BY
⑨農口尚彦研究所 山廃純米 無濾過生原酒 2017
⑩宗玄 純米 ひやおろし 30BY
⑪誉凱陣 純米吟醸 無濾過生 29BY
⑫会津宮泉 純米生もと 酵母無添加 30BY
⑬山本 純米吟醸 備前雄町 29BY
⑭而今 純米吟醸 愛山 28BY
⑮新政 エクリュ2014 生米麹仕込 蔵内熟成 台風19号復興支援酒
①はややうすにごりの生酒です。
27BYまで山廃仕込みでしたが、28BYから速醸仕込みとなっています。
②③は山廃純米吟醸の飲み比べです。
②は自社酵母、③は熊本酵母と、酵母だけの違いでしたが、これだけ味わいが異なるのは驚きです。
④⑤は山廃純米の飲み比べです。
④は29BYでは7号酵母でしたが、30BYでは酵母無添加となっています。
雌伏シリーズは27BYまでは7号酵母と8号酵母の2種類発売されていましたが、28BYから8号酵母は速醸もととなりました。
⑥は飲み手の間口を広げようと飲みやすさを重視して醸されたものです。
⑦が8号酵母の速醸もととなったものです。
8号酵母は、酸が多く、濃醇酒向きの酵母と言われています。
淡麗辛口ブームから1978年に発売中止となりましたが、2003年少数の酒蔵が使用を開始しました。
⑧は11号酵母で醸した山廃本醸造です。
アルコール度数が18度ある生原酒です。
⑨は山廃仕込みの多い「菊鷹」つながりで、「山廃」と言えば農口尚彦さんということで出品させて頂きました。
製造年月日は2018年1月となりますので、約2年近く弊社マイナス5度の冷蔵庫で保管していたものです。
熱燗が抜群に美味しかったようです。
⑩は農口さんのもとで2年間一緒に酒造りをしていた、坂口幸夫さんが醸す酒です。
うっかり写真を撮り忘れてしまいましたので、画像はありませんが、燗にすることで、ぐっと味わいに膨らみが出ました。
もう一人の能登四天王、波瀬正吉さんのもとで修行をされたので、波瀬さんの影響を色濃く受けているようで、山廃仕込みでなくてもしっかりとした味わいの酒が造れることを、ある意味証明するためにも、山廃仕込みはされていないようです。
⑪は「悦」ではなく、「誉」凱陣です。
「悦凱陣」、「誉凱陣」ともに安定していますね。
⑫は4年前から造り始めている生もとの酵母無添加仕込みです。
おそらく都内では未販売と思われます。
今回「菊鷹」でも造られていましたが、近年、酵母無添加で醸す酒が増えてきているように思われます。
昔は酵母無添加が当たり前だったんですが…。
こちらも「寫楽」同様、造りが安定しています。
⑬は備前雄町で醸した最後の酒です。
すべて秋田県産の米で醸すことになりましたので、県外産の米では今はもう造っていません。
これだけ素晴らしい酒を造れるので、もったいないような気もしますが、いつかまた会えるかな。
⑭は弊社冷蔵庫で2年間熟成させたものです。
やはりといいますか、、一番最初に空瓶になっていました(笑)
⑮は復興支援酒です。
今年は台風による災害が多い年でしたが、この酒は台風19号で被災した地域にしかるべき機関から、1本あたり900円が寄付されることになっているものです。
今年の新政酒造さんの頒布会でも生米麹で醸した酒が発売されましたが、これは4年くらい前に醸した酒を熟成したものになるようです。
「菊鷹」ブランドでの飲み比べは楽しいものでした。
同じ銘柄で、これだけすべて味わいが異なるのは、珍しいかも知れませんね。
おそらく弊社日本酒会では最後の「菊鷹」になると思いますが、初めて飲まれた方もそうでない方も、皆さんたいへん喜んでくださいました。
それからお料理ですが…
先 付 帆立 昆布締めサーモン 胡瓜 柿酢ソース
前 菜 粟麩の田楽(八丁味噌) 蓬麩の田楽(西京味噌) 芹の黒胡麻和え 秋刀魚の酒盗焼き
お造り 金目鯛 アカイカ
焼き物 鰻肝焼き
煮 物 女将特製 牛すね肉と大根のスープ煮
揚げ物 鱈の白子の天ぷら ししとう
食 事 うな丼 出し汁 薬味
香の物 胡瓜 大根 蕪 人参 守口漬
先付は、旬の柿を使って、さっぱりとやや甘酸っぱい味つけにしてみました。
前菜は、今回の出品酒にも合うような、味の濃いものにしてみました。
これだけで、お酒が進んだのではないでしょうか。
お造りは、脂ののった金目鯛とアカイカです。
煮物は、毎回ご好評を頂いている、牛すね肉と大根のスープ煮です。
レシピを教えて欲しいというお客様多数!!
揚げ物は、これから旬を迎える鱈の白子の天ぷらです。
とろける白子と塩の相性は抜群です。
お料理はいかがでしたでしょうか?
最後に欲しい方全員にプレゼント?をご用意致しました。
山田錦と書いてありますが、中身は「手取川」の大吟醸酒粕です。
20kgありましたが、お陰様で、あっという間に、なくなりました(笑)
ご自宅で、粕汁や甘酒などにして、美味しくご使用くださいませ。
通常の日本酒会は、今回で年内最後となりました。
今年も本当にありがとうございました。
また来年、お会いできるのを楽しみにしております。
12月は、今年も少人数での「プレミアムな日本酒会」を開催致します。
ご参加頂けるお客様はよろしくお願い致します。