第2回 プレミアム四合瓶を楽しむ会
一昨日「第2回 プレミアム四合瓶を楽しむ会」を開催致しました。
ご参加頂きましたお客様、誠にありがとうございました。
2018年最後となる日本酒会は、昨年同様、豪華なラインナップをご用意させて頂きました。
それでは今回の出品酒ですが、乾杯酒を含めまして合計15銘柄です。
この中で乾杯酒とさせて頂いたのは…
一番右端にあります「鳳凰美田 SUPREME 純米大吟醸 2017」です。
プレミアムシリーズ第1弾となるようですが、本年度から発売されたものです。
兵庫県西脇市芳田地区産、2017年度収穫の特上米山田錦を使用し、30%まで磨いた、まさにSUPREME(最高の、至高の)な1本です。
ちなみに、2017年度の兵庫県産山田錦の特上米比率は2.8%となっており、希少価値の高い酒米となっています。
プレミアムな出品酒の中でも、極上な、まさに乾杯酒にふさわしい酒でした。
その他右から順番に…
①十四代 純米大吟醸 七垂二十貫
②十四代 純米大吟醸 雪女神
③十四代 純米大吟醸 極上諸白
④赤武AKABU 純米大吟醸 極上ノ斬
⑤仙禽 醸 袋しぼり斗瓶囲い 無濾過原酒
⑥渡舟 純米大吟醸 Premium30
⑦明鏡止水 純米大吟醸 PLATINUM
⑧黒龍 二左衛門 純米大吟醸 斗瓶囲い
⑨黒龍 しずく 大吟醸
⑩義侠 妙 純米大吟醸
⑪高砂 松喰鶴 生もと 純米大吟醸
⑫東一 大吟醸 雫搾り斗瓶貯蔵 選抜酒 2BY
⑬新政 やまユ 生もと純米 美郷錦
⑭新政 天蛙 オーク
①②③は言わずと知れた「十四代」から3銘柄です。
「十四代 純米大吟醸 七垂二十貫」は兵庫県の特A地区の愛山を40%まで磨いた、現在で言うところの「雫酒」です。
お隣の「十四代 純米大吟醸 雪女神」は29BYから登場した新しい銘柄です。
山形県初の大吟醸酒向け酒米となる「雪女神」を35%まで磨いています。
そして、もう1本の「十四代 純米大吟醸 極上諸白」は、兵庫県特A地区産の山田錦と同じく、兵庫県特A地区産の愛山をそれぞれ20%、80%使用して醸されたものです。
④は「赤武」の最高峰となる酒です。
岩手県初の大吟醸向け酒米「結の香」を35%まで磨いています。
「結の香」は「山田錦」と「華想い」を交配して誕生したものですが、その「華想い」は「山田錦」と「華吹雪」を交配してつくられたものですので、「山田錦」の血筋を色濃く受け継いでいることがわかります。
ちなみに、今回ご用意したこちらの酒は、弊社マイナス5度の冷蔵庫にて1年間熟成させたものです。
⑤は「仙禽」の最高峰となる酒です。
こちらの酒は、アッサンブラージュというフランスボルドー地方のワインの技法が採用されています。
複数のぶどう品種をブレンドして1つのワインをつくるという、高度なブレンド技術を日本酒にも採用したというわけです。
仙禽が使用する地下水(仕込水)と同じ水脈上の田圃に限定して作付けされた山田錦を60%、亀の尾を27%、雄町を13%使用したものがアッサンブラージュ比率です。
⑥は「渡舟」の最高峰となる酒です。
平成元年、つくば市にある農水省・生物資源研究所に僅かに保存されていた種籾を14グラム譲り受けてから、ちょうど30年目となる節目の年(平成30年)に発売された、精米歩合30%の直汲みの純米大吟醸です。
⑦は「明鏡止水」の最高峰となる酒です。
袋吊りで一滴一滴集め、氷温で3年間熟成させたものです。
⑧⑨はこちらも人気の「黒龍」の最高峰となる酒です。
昨年は「黒龍 石田屋 純米大吟醸」と「黒龍 八十八号 大吟醸」を出品しましたので、今回はこちらにしました。
⑩は「義侠」の最高峰となる酒です。
兵庫県特A地区産の山田錦を30%まで磨いた中取りの純米大吟醸を5年以上熟成させた古酒をブレンドし、社長の気に入った味わいにしてから年末限定で発売される酒です。
毎年ブレンド方法が違うそうですので、毎年味わいも微妙に異なると思われます。
5年以上熟成させていながら、綺麗な熟成酒となっていたのは原料米と高精白、そして杜氏の技術のなせるところかも知れません。
⑪は「而今」を醸す、木屋正酒造さんの別ブランドです。
生もと造りは「而今」にはないもので、初挑戦です。
創業以来200周年を迎える2018年、200周年記念限定酒として発売されたものになります。
⑫は五町田酒造の元製造部長である勝木慶一郎氏が選抜した「東一」の最高峰です。
2BYという大変貴重な酒です。
28年間、熟成したことになります。
ヒネ化も全くなく、造りと保存状態の良さがわかる美酒でした。
⑬⑭は人気の「新政」の限定酒です。
「やまユ」は平成28年度醸造のもので、秋田の酒米で最も高価な美郷錦を使用し、1年半以上熟成させてからリリースされたものです。
木桶で仕込むことで、味が複雑化し、個性豊かな酒に仕上がるそうです。
新政酒造さんでは、160本を超える木桶を保有しているそうです。
もう1本の「天蛙(あまがえる)」は、オーク樽で熟成させてから、瓶内で二次発酵させたものです。
開栓に苦労するかと思われましたが、マイナス5度で保管していたためか、何とか噴き出すことなく開けることができました。
きめ細かい泡で飲み心地が良かったようです。
それからお料理ですが…
先 付 イカの塩辛とイカの口の酒粕味醂粕漬け ネギぬた
小 鉢 柿と胡瓜のおろし和え
お造り 宮城県産天然鰤 北海道産水蛸のあらい
焼き物 肝焼き
蒸し物 女将特製 白子の茶碗蒸し 黄ニラ餡掛け
焼き物 関西風白焼
煮 物 女将特製 牡蠣の土手鍋
食 事 うな丼 出し汁 薬味
香の物 胡瓜 大根 蕪 人参 守口漬
先付は、今回はプレミアムの会ですので、久保田の定番のお料理もお召し上がり頂きたいと思い、イカの塩辛やネギぬたなどにしてみました。
イカの口と粕漬けは相性抜群で、コリコリした食感もまた食べ応えがあります。
小鉢には、旬の柿を使い、胡瓜とともに、さっぱりとポン酢でおろし和えにしてみました。
お造りは、こちらも旬の天然鰤と水蛸を氷水でしめて、あらいにしました。
水蛸は「塩で食べたいよ。塩ちょーだい」というお客様もいらっしゃいました。
焼き物は、年末最後のプレミアムな会ということで、昨年同様、肝焼きと関西風白焼の二本立てです。
蒸し物は、昨年のプレミアムの会で大変なご好評を頂きましたので、今年も白子の茶碗蒸しをお出ししました。
お出汁と濾した白子と黄ニラの餡が、口の中で溶け合い、まろやかな逸品です。
煮物には、寒い季節にぴったりの鍋物にさせて頂きました。
新鮮な牡蠣を使い、柔らかなお豆腐と葱をたっぷり入れたお味噌仕立てのお鍋です。
こちらも昨年同様、女将が自ら取り分けさせて頂きました。
ほとんどのお客様が、おかわりをしてくださいました。
ありがとうございます。
今回のプレミアムな日本酒会も、年末最後を飾るにふさわしい、華やかな会になったのではないかと思います。
来年も1月から日本酒会を開催する予定です。
何卒よろしくお願い致します。