プレミアム四合瓶を楽しむ会
昨日「プレミアム四合瓶を楽しむ会」を開催致しました。
ご参加頂きましたお客様、誠にありがとうございました。
2017年度最後となる日本酒会は、豪華なラインナップをご用意して、忘年会のような形式で行わせて頂きました。
それでは今回の出品酒ですが、乾杯酒を含めまして合計13銘柄です。
この中で乾杯酒とさせて頂いたのは…
一番右端にあります「十四代 純米大吟醸 白雲去来」です。
1615年創業となる高木酒造さんは、2年前の2015年に創業400周年を迎え、記念パーティーが開催されました。
その際に、お披露目されたお酒がこちらのお酒です。
兵庫県特A地区産山田錦と同じく兵庫県特A地区産愛山をそれぞれ35%、40%まで精米した氷温熟成純米大吟醸となっています。
今回の出品酒はすべてが乾杯酒となりうるようなお酒ばかりでしたが、中でもやはりこの上なく素晴らしいお酒でした。
参加頂きましたお客様全員が感激してくださいました。
その他右から順番に…
①十四代 純米大吟醸 七垂二十貫
②寫楽 純米大吟醸 極上二割
③会津宮泉 純米大吟醸 鑑評会出品酒
④黒龍 石田屋 純米大吟醸
⑤黒龍 八十八号 大吟醸
⑥梵 超吟 純米大吟醸
⑦手取川 大吟醸 万華鏡
⑧作 智 純米大吟醸 滴取り
⑨而今 大吟醸 斗瓶取り 全国新酒鑑評会出品酒
⑩而今 純米大吟醸
番外編⑪而今 特別純米 にごりざけ生
番外編⑫花陽浴 純米吟醸 生にごり酒
①は愛山を40%まで精米した純米大吟醸です。
「七垂二十貫」とは、明治24年(1891年)から昭和33年(1958年)まで商取引に用いられていた長さや質量の単位となる尺貫法のことを言うようです。
「一貫」が3.75キロですので、「二十貫」となると75キロを意味していることになります。
すなわち、お米75キロ(二十貫)から僅か七垂しか取れないお酒ということで、今で言うところの雫酒の斗瓶囲いの収量を意味しています。
乾杯酒とした「十四代 純米大吟醸 白雲去来」も「七垂二十貫」となっています。
②は昨年の精米歩合二割二分から、更に二分磨いた「極上二割」です。
発売した夏の終わりころには、まだ硬さが残っていたようですが、今はまさに飲み頃となっていました。
極上と呼ぶにふさわしいお酒でした。
③は宮泉銘醸さんの出品酒です。
都内では発売されていない限定酒です。
④は黒龍酒造さんが誇る年末限定の低温長期熟成酒です。
皇太子殿下がご愛飲されていると言われています。
⑤は八十八号タンクから名付けられた大吟醸です。
⑥は皇室献上品及び政府主催の式典で度々使用されているお酒です。
マイナス8度で5年もの間、熟成させてから出荷される極上品です。
精米歩合も「寫楽」と並んで、20%と今回の出品酒の中では最も磨かれているものになります。
世界中のVIPを魅了したお酒に、我々もすっかり魅了され、VIPな気分になれました。
⑦は吉田酒造店さんの最高ランクに位置づけられる逸品です。
斗瓶で一年、瓶詰してからさらに一年、マイナス10度でじっくりと熟成させています。
⑧は昨年開催された伊勢志摩サミットの昼食会での乾杯酒とされたものです。
内山智広杜氏の一文字「智」を取った「作」の最高峰となる純米大吟醸です。
このお酒に懸ける内山杜氏の想いが感じられる逸品です。
⑨は「而今」の出品酒です。
今年は金賞を受賞しましたので、それ相当のものとなります。
⑩は今年の日本酒会では二度目となります「而今」の純米大吟醸です。
通常の日本酒会では、いつも大人気の「而今」が、最後まで手を付けられずに残っていたことに驚きを感じました。
他の出品酒に「而今」ですら圧倒されてしまった・・・ということでしょうか。
しかしながら、⑨⑩ともにもちろん素晴らしいお酒であったことに間違いはありません。
⑪⑫は少し味わいに変化を与えてみようと特別出品させて頂いたものです。
29BY新酒第一弾となるこのにごり酒ですが、こちらも特別純米ながら、他の高級酒に負けていないとの評価を頂きました。
こちらは現在、お店でもお飲み頂けますので、是非ともお勧めしたい逸品です。
こちらはパイナップルジュースと言ってもいいお酒で、特に若い女性に人気が出そうです。
同じにごり酒でも味わいは全く異なる楽しい飲み比べとなりました。
それからお料理ですが…
先 付 烏賊の塩辛 柚子入り 女将特製 昆布と椎茸の佃煮 かぼちゃのお新香(女将の京都土産)
小 鉢 子持ち昆布と鱚のお浸し
お造り メバチ鮪と長崎県産ハタ
焼き物 鰻の肝焼き
蒸し物 女将特製 白子の茶碗蒸し 黄ニラ餡掛け
焼き物 関西風白焼
煮 物 変わり湯豆腐 女将風
食 事 うな丼
香の物 胡瓜 大根 蕪 人参 守口漬
先付には、定番の烏賊の塩辛、女将が作った佃煮、そして、パリパリとした食感が美味しいかぼらちゃのお新香です。
小鉢には、お正月も近いということもあり、子持ち昆布と数種類の野菜を加えて作った、お浸しです。
焼き物は、通常の日本酒会ですと「鰻の肝焼き」か「関西風白焼」のどちらか一品をお出ししておりますが、今回は特別に、両方ともご用意させて頂きました。うなぎ久保田から皆様へのクリスマスプレゼント(?)です。
蒸し物には、白子を裏漉しして出汁でのばしたものと、くず粉でとろみをつけた黄ニラ餡を掛けた、女将特製の茶碗蒸しをお召し上がり頂きました。
煮物は、こちらも女将の一品としまして、お出汁であっさりいただく変わり湯豆腐です。
お座敷にガスコンロと土鍋を持ち込み、女将自ら取り分けさせて頂きした。
初の試みに、皆さん、大喜びしてくださいました。
今回で66回目となります日本酒会。
その数々の日本酒会の中で、自分としては、最も記憶に残る会の一つとなりました。
お客様にとっても、そうでありましたら幸甚に思います。
来年も更なる高みを目指して頑張りたいと思います。
何卒よろしくお願い致します。